オークションをする上で、自分の予想よりも高額で売れれば誰しも嬉しいものです。ですが一方で、本当に売れるのか不安になることもあります。ヤフオクには即決価格というものが設定できるようになっていますが、今回はその使い方や、どういった場合に使えばよいのかなど、即決価格について考えてみましょう。
そもそもヤフオクの即決価格とは?必ず設定しないといけないの?
結論から言えば、ヤフオクの即決価格は必ず設定しなければならないものではありません。即決価格とは、出品者が自由に設定できるもので、その価格を入札した人が、そのまま落札となるシステムです。即決価格は、毎回設定する人、その都度設定する人とまちまちです。
ヤフオクで即決価格を設定する方法
まず商品画像、商品名、商品の状態など、いつもどおり一通りの出品情報を入力します。その後、商品の開始価格を入力する際に、即決価格を入力します。即決価格は、入力しなくても出品できますので、設定する場合は入力漏れに注意してください。
即決価格を設定するためには費用がかかる?
2019年6月現在、ヤフオクで即決価格を設定するためには、特にお金はかかりません。ヤフオクのオークションツールの一つとして、会員種別に関わらず、無料で利用できますので、安心して使えます。
落札者側は、即決価格を歓迎している?
ヤフオクに出品する以上、落札者に商品を落札してほしいものですよね。落札者の立場で考えた時の即決価格のメリット・デメリットはあるのでしょうか。
価格がわかる=安心して落札できる
即決価格があることで、落札者は事前に「いくらでその商品が落札できるのか」がわかります。言い換えれば、「いくらでその商品が買えるのか」ということです。
今はヤフオクの過去の落札相場が簡単に調べられますし、さらにネットショッピング等での価格帯もすぐにわかります。ですので、入札前に「大体〇〇円ぐらいまでなら、お得に落札できるな」と知っているわけです。
即決価格が、想定していたよりも安い場合は、落札者にとってはお得に落札できるだけでなく、オークションがヒートアップし、思わぬ高値をつけてしまった・・・と後で後悔することもありませんので、安心して落札できます。
落札者にとってのデメリット
一方で、即決価格があると、せっかくウォッチリストに入れていても、オークション終了前に他の人に落札されてしまうリスクがあります。どうしても欲しいものや、他より明らかにお得な物は、早めに落札すればいいのですが、価格帯が微妙だったり、お得度が低いけれど欲しいものなどは、知らない間に落札されてしまい、後悔した・・・なんてこともあるようです。
ヤフオクで即決価格を設定するメリットとは?
落札者にとってもメリット・デメリットのある即決価格。逆に出品者にとってのメリット・デメリットはあるのでしょうか。まずはメリットからご紹介します。
通常のオークションより早く売れる可能性がある
何といっても、通常のオークションより早く売れる可能性があるのは、大きなメリットです。「家にある不用品を売っているだけだから、なるべく早く売ってしまいたい(20代女性)」というように、ある程度時間的制約がなく、早く売れてしまったほうがよいという方にとっては、即決価格があると便利です。特に人気のある商品などは、即決価格で出品するとその日のうちに売れてしまうようなことも頻繁にあります。
自分の思ったとおりの価格で落札される
開始価格=即決価格にしておけば、自分の思ったとおりの価格で落札されます。オークションは自分の想定よりも高値で売れる時もあり、それが魅力の一つでもありますが、逆に想定していたよりも、安値で落札されてしまうこともあります。そうしたリスクを避けるために、即決価格は有効です。
ヤフオクで即決価格を設定するデメリットとは?
逆に、ヤフオクで即決価格を設定するデメリットはあるのでしょうか。出品者にとって知っておくべきデメリットをご紹介します。
事前にその商品の価値を調べる必要がある
「以前に、即決価格を設定した商品が瞬時に落札されたことがあり、後で落札相場を見てみたら、自分の価格よりも5,000円ぐらい高値で落札されていた(50代女性)」というように、自分にとってあまり馴染みのないジャンルの商品に、適当な即決価格を設定した時に、損をしてしまうことも。
そうした事態を避けるためには、事前に落札相場を調べておく必要があり、通常の出品よりもやや手間がかかってしまいます。
自分のペースで配送作業ができない
例えばいつもは金曜日の夜にオークションが終了するように設定し、土日に配送作業をしようと思っていても、即決価格を設定した場合、平日に作業をするなど、イレギュラーな対応が必要となります。説明欄に「土日しか作業はできません」と書いていても、落札者から発送を促すメッセージが届いたら、やはり焦ってしまいますし、悪い評価をつける方もいるようです。
こうしたトラブルを避けるには、イレギュラーな対応が可能な場合のみ、即決価格を設定するとよいでしょう。
即決価格の設定の仕方、そのコツとポイント
はじめて即決価格を設定する場合、どのぐらいの価格を設定すればよいのか迷うかもしれません。ここでは、入札されやすい設定価格についてヤフオク経験者の意見をまとめてみました。
開始価格=即決価格
開始価格をそのまま即決価格にする方法。
これが一番簡単で、思っていたより安い価格になる心配はありませんが、経験者の感触としては、「開始価格と即決価格を同じにすると、高いと感じるのかページを見る人が通常のオークションより少ないと感じる(40代男性)」という意見もありました。
どうしても決まった価格で売りたい場合などは、この方法がおすすめです。
開始価格を即決価格より少し安めに設定する
オークション内でよく見かけるパターンが、開始価格より少し高めの価格を即決価格にしているパターンです。「開始価格より少し高めの価格にすることで、落札者に『早くしないと取られてしまうかも』と思ってもらいやすく、早めに落札される(50代女性)」といった意見もありました。
開始価格は低めに設定し、即決価格も設定する
極端なはなし、1円スタートでも即決価格の設定はできます。人気商品なら即決価格で即落札されることもあるようですが、開始価格が低いと、ウォッチリストに入れ様子見をする方も多いので、中々即決価格では落札してもらいづらいという、感触を持たれる出品者が多いようです。
みんなはこう使いこなしている!使い方実例
ベテラン出品者たちが、ヤフオクで即決価格を使う時はどんな時?使い方の実例をご紹介しますので、皆さんの今後の出品の参考にしてくださいね。
イベントの時は即決価格を設定するチャンス!
「毎週日曜日のイベントや、最大50%~オフといったイベントを開催している時は、『お得なうちに、前から気になっていたものを買おう』という心理が働くと思うので、イベント限定で即決価格を設定しています。逆に必ず売れるもの、高額になる可能性があるものは、即決価格は使いません(30代女性)」とのアドバイスにもあるように、イベント時は財布の紐が緩くなるので、即決価格を設定し、落札者が購入しやすいように工夫すると◎
価値を把握しているものなら、即決価格で素早く取引
「自分の趣味のものなど、価値を把握しているものは即決価格を設定している。(50代男性)」との意見があるように、ある程度落札価格が安定しているものに関しては、即決価格で素早く取引をするのもオススメです。価値が不明なものは、オークションの流れに任せる、流動的に即決価格を上手に使いこなしましょう。
すぐに処分したい時は、即決価格がやはり便利
引っ越しをしたい時、断捨離をしている時など、家の中から早く物を減らしたい時は、即決価格があると取引が早く済み便利です。このような場合は、「即決価格を低めに設定し、『在庫処分』などと謳って、他の商品も安くなっていると宣伝して、複数落札してもらうように工夫する(20代男性)」といった工夫もプラスすることで、より落札してもらいやすくなります。
季節商品は即決価格を設定する人が多い
浮き輪、スノーボード、スキーウェアといった季節商品は、落札されないまま時間が経つにつれ、どんどん売りづらくなってしまいます。そうしたものに関しては、即決価格を設定し、商品が必要な季節になったらすぐに出品し、ライバルが少ないうちに落札してもらえるようにしましょう。
出品商品が多い場合は、開始価格=即決価格にしておくと楽ラク
本やCDなど、家に多数の在庫を抱えている場合は、全て開始価格=即決価格に設定しておき、落札される度に発送するというローテーションの方が楽に感じる方もいます。理由としては、オークション毎に、質問欄のやりとりをするといった、一つひとつのオークションの管理を簡略化するためです。Amazonで過去に販売していた方も、この方法でヤフオクに出品し、Amazonよりも多くの売上を上げている方もいます。
こういう場合は、通常オークションのほうがオススメ!
逆に即決価格ではなく、通常オークションのほうがお得だったり、便利だったりする場合もあります。ほとんどの方が即決と、通常オークションを使い分けていますので、どういった時に、通常オークションのほうがオススメかを教えてもらいました。
自分の作品の価値を知りたい
「手作り作品を出品しているため、価格=自分の作品の評価として参考にしたいため(30代女性)」あえて即決価格を設定しない方も。手作り品を出品している人のオークションをのぞいてみると、即決価格を設けていない方も確かに多いようです。自分の作品の価値を知り、ハンドメイドマーケットなどの価格決定の参考にするためにも、通常オークション形式のほうが参考になりますね。
プレミア商品、ブランド商品は通常オークションのほうが高値になる!?
ファッション関連の出品や、ノベルティ、食玩、海外限定品など、プレミアがついている商品は多岐に渡ります。ジャンルを問わず、プレミア商品は日々価格が変動するため、思わぬ高値がつくことも。
また人気ブランドを中心に、ブランド商品はフリマアプリなどと比較してもヤフオクは高値で売れる傾向があるので、オークション形式にする方が多いようです。
安く落札されるぐらいなら、売れなくてもいい
「売ろうかどうか悩んでるものは、開始価格も高めにして、即決価格は設けません。そこから自分が予想しているより高値になると、手放しても後悔しない気がします。(30代女性)」といった意見もあるように、オークションに出品しながらも、売ろうか迷っている人もたまにいるようです。予想より高値で売れたら、諦めもつきますし高すぎて誰も入札しなかった場合は、そのまま手元に置いておいてもOK。迷っている方はとりあえず、高値で開始してもいいかもしれません。
忙しくて、即決に対応できない
オークションに費やせる日が限られている、決まった曜日しか作業しないという方は、即決価格を設定すると、イレギュラーに対応しなければならず、不便さを感じるようです。そうした場合は、通常オークションで終了時間を作業しやすい日時に設定するほうが安心です。
こんな理由もあり!?
「面倒なのでやってません(30代男性)」「一度に作業できない即決は、めんどくさい(20代女性)」というように、即決価格は面倒だと感じる方も。無理に設定する必要もありませんし、生活に負担がかかってもよくないので、面倒だと感じるようであれば設定しなくても◎
まとめ
即決価格は、あると便利な反面、わずらわしいと感じる場合も。ヤフオクにはさまざまなシステムがありますので、ご自身にあった機能を使いこなしましょう。