ヤフオクで売上げを増やすには、商品の相場をよく知っておくことが大切です。
オークション出品では、よほど希少価値が高い商品を除いては、相場価格前後で取引される傾向があります。
出品開始価格が相場価格よりも高ければ、商品は割高に感じられ、相場価格よりも安ければお得感があります。相場価格と比べて「お得な価格で落札できそう」とユーザーが考えれば自然と入札が増え、時には思わぬ高値で売れることも少なくありません。
本記事では、ヤフオクで欠かせない相場の調べ方と値付けテクニックをご紹介してきます。
ヤフオクで入札を増やすには相場を知ることが重要
「相場」とは、オークション取引のように価格が変動する市場で取引される物の値段のこと、または取引される時々で変動する物の価格を指します。
相場は、時代やタイミングで変動すること特徴です。例えば、大量製造されていたおもちゃが当時100円でも、数年後に希少性が高くなりプレミアが付けば、売買価格が大きく跳ね上がることがあります。
一般的には、流通している数が少なかったり、中古の状態でもプレミアがついていれば、相場が徐々に高くなります。
また、その時期に流行っているもの、利用価値の高いものは、一時的に相場が高くなることがあります。
ヤフオクで落札相場をチェックしてみよう
ヤフオクで落札相場を知るには、過去の落札価格をチェックしてみましょう。ひとつの例として「平成31年コインコンベンションミントセット」で相場を見てみたいと思います。
ミントセットとは、造幣局が販売している記念貨幣セットです。第30回東京国際コイン・コンヴェンション貨幣セットという商品は、平成31年に10,000セットのみ販売されました。「平成最後」という点と「数量限定」という点から希少性が生まれ、相場が上がっている品のひとつです。
落札相場を見るには、検索した後の画面で右端にある「落札相場を調べる」をクリックします。
すると、過去に落札された同商品の一覧を見ることができます。画面上部には落札価格の最安値から最高値まで、さらに平均価格が表示されます。
オークション相場はどうやって決まるのか?
では、相場はどのように定まってくるのでしょうか?
ヤフオクの相場価格は過去に取引された落札価格からだいたいの相場が付けられています。
現在から過去90日間の落札された価格が集計されていて、落札されなかった出品物は含まれていません。
個別の過去出品ページを見てみると、オークションが終了した日時や開始価格、入札履歴も見ることができます。
オークション相場は時期やタイミングによって異なる
「平成31年コインコンベンションミントセット」を例に見てみましょう。
現在の平均落札相場はリアルタイムで確認できますが、平均相場は時期やタイミングによって変動します。
例えば平成~令和に変わった5月1日前後では、4,600円~6,000円を中心に落札価格が付いていました。しかし、5月10日を過ぎたあたりから、3,800円~4,800円くらいに変化します。
プレミア性が高いタイミングであれば相場は高くなり、注目された時期を過ぎて落ち着いてくると、少しずつ相場価格が下がってくることがあります。
一般的な取引商品で言うと、冬服であれば夏より冬のほうが相場が高くなる傾向があります。写真集やCDなどはアイドルが引退する時など注目が集まりやすい時期には、相場が上向きになります。
オークション相場は「ほしい!」と思うユーザーが多い時期ほど、値段が上がることが特徴です。
ヤフオク出品の値付け方法を考えてみよう
相場価格を意識した上で、ヤフオクに出品する際の値付け方法について見てみましょう。
まず、値付けをする時には「売れるまでのスピードを重視する」か「落札価格を重視する」かを決めましょう。
売れるまでのスピード重視なら▶ |
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価格重視なら▶ |
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売れるまでのスピードを重視したい場合は、注目を増やし入札が集まりやすい条件にする必要があります。そのためには相場よりも安く、ユーザーにとって魅力的な価格であることがポイントです。
一方、「できるだけ高値で売りたい」という場合もあります。価格も重視して出品するなら、これ以上安く落札されたくないというボーダーラインを設定しておくとよいでしょう。
出品物を早く売り切りたい
出品物を注目させて早く売り切りたい場合は、相場よりも安く設定してみましょう。相場よりも安ければ、検討しているユーザーの入札を集めやすくなります。
1円スタートを使ってみよう
1円スタートは入札を大幅に増やせることが魅力です。注目しているユーザーが多ければ多いほど競争意欲が増して、値段が競り上がることがあります。
1円で開始すると落札価格が安くなるのでは?という不安もありますが、人気がある商品なら相場価格またはそれ以上の値がつくケースも多いのです。
ただ反対に、人気のない商品であれば、思わぬ安値で落札されることもあるので、1円スタートを行う商品は見極めが重要です。
1円スタートを利用するのであれば、プレミア品や希少価値が高い限定品が適しています。
適正価格で落札してもらいが、早く売りたい
「相場価格程度で落札してもらいたいが、売れるまでのスピードも重視したい」という場合は、相場価格よりも少しだけ安く設定してみましょう。
具体的には、最安落札価格と同じくらいの価格に設定するか、平均相場価格よりも80%程度安く設定します。この価格以上で売りたいという最低ラインを設定しておくことで、最低限の利益を出しながらも、それなりに注目を集めることができます。
さらに早く売り切りたい場合は、有料オプションを使ってライバル商品よりも目立たせると効果的です。
できるだけ高値で売りたい
売り切りスピードよりも利益を優先したい場合は、開始価格を希望の落札価格に設定します。しかし、希望価格が相場よりも大きくかけ離れていると、入札されにくくなりますよね。
そのため、高値で売りたくても相場は意識し、落札平均価格~最高落札価格以下でスタートすることが望ましいでしょう。ただ、高値で開始するなら、写真の見栄えをよくしたり送料無料にしたりと、価格以外の点で魅力を引き出す必要があります。
即決価格を活用してみよう
どうしても希望価格で購入してもらいたい場合は、即決価格で設定することもおすすめです。
即決価格とは、オークションとは関係なく価格に納得したユーザーは、すぐに購入することができるシステムです。人気がある商品やプレミア商品なら、即決価格で買ってくれるユーザーが見込めます。
相場価格が分からない時の対処法
「相場価格を検索しても出てこない」「同じ商品が過去に取引されていない」という場合もあります。
相場が分からない時は、同じような商品を再検索して調べてみましょう。カテゴリーが同じもの、商品の系統や状態が似通ったもので検索してみると、だいたいの相場が把握できることがあります。
それでも、ファッションカテゴリーのノーブランド品などは特に相場が分かりづらくなります。相場が掴みにくい時は、最初に希望価格で出品し、アクセス数を見ながら少しずつ価格を下げて再出品していく方法もあります。
相場より安くすると入札は増えるのか?実際の落札商品をチェック!
相場価格を意識することは、どれほど重要なのでしょうか?ひとつの商品を例に出して考えてみましょう。
漫画コミックカテゴリーのにある「キングダム全巻セット」の過去取引と現在の取引状況をまとめてみました。
キングダム全巻セットの現在(2019年6月)の平均相場は、
最安300円~平均26,314円~最高129,000円
となっています。
まずは、過去に取引されたオークションの一部を見てみましょう。
開始価格 | 落札価格 | 入札件数 |
1円 | 30,500円 | 35 |
500円 | 28,000円 | 28 |
18,000円 | 30,000円 | 23 |
25,000円 | 28,500円 | 8 |
1円からスタートしたオークションでは多くの入札があり、平均相場価格以上の高値で落札されていました。開始価格が高くなればなるほど、入札は少なくなる傾向にありますが、最終的には平均相場価格程度で落札されている例が多くあります。
しかし、平均相場価格前後で開始すると入札が少なくなる傾向にあり、そのため落札価格が大きく跳ね上がることもありません。
次に、現在取引中のオークションの一部を見てみましょう。
開始価格 | 現在価格 | 入札件数 | 残り時間 |
1円 | 15,000円 | 8 | 6日 |
20,000円 | 21,500円 | 3 | 3日 |
28,000円 | 28,000円 | 0 | 2日 |
30,000円 | 30,000円 | 0 | 1日 |
1円からスタートしたオークションでは、残り時間に余裕があるわりは入札が多くあります。それだけ競売が激しく、注目されていることがわかります。
平均相場価格以下で開始したオークションであれば、ある程度の入札が見込めるようです。一方、平均相場価格以上でオークションを開始した商品は、残念ながら入札がありません。残り時間が少なくなっているにも関わらず、注目されにくいというのが現状です。
相場感覚はライバルと差をつけるためにも重要!
このように、相場価格を意識した値付けをすることで、入札を増やして価格を競り上げることが可能です。また、ライバル商品と比較された際に、優先的に入札されることにも繋がりますね。
ヤフオク以外で相場を調べる方法
ヤフオクの過去の落札価格で相場を調べる方法以外にも、商品の相場を調べることができます。
落札相場検索サイトを使う
日本国内のECサイトで取引されている事例をまとめて集計している相場検索サイトがあります。
オークファンという相場検索サイトでは、ヤフオク以外にメルカリやラクマなどで出品されていた過去案件も同時に検索することができます。オークション出品とフリマ出品という区別がないため条件に偏りはありますが、平均的な売買価格を調べるという点では、有力なデータをチェックすることができます。
価格.comを見てみる
価格.comでは主に店舗や業者が運営しているECサイトで取引されている商品の相場がチェックできます。楽天市場やアマゾンなどのECモールの他、個別のオンラインストアの販売価格を一括で調べることができます。
ヤフオクやメルカリのように個人同士の取引ではなく、業者が値付けしている相場価格が知りたい人におすすめです。
相場価格を意識して入札を増やそう
【相場を調べる方法まとめ】
- ヤフオクの相場は「落札相場を調べる」をクリックしよう
- 相場価格が出なかったら類似商品の相場をチェックしよう
- ヤフオク以外にも相場検索サイトを活用しよう
ヤフオクのオークション出品では、開始価格が重要なポイントです。相場を意識するかしないかで、アクセス数や入札数に大きな違いが出てきます。開始価格・即決価格を決める際には、相場価格を参考にしてみましょう。
【値付けテクニックまとめ】
- 相場価格よりも安いほうが入札が集まりやすい
- 相場価格以上の値付けをする時は魅力づけが大事
- 人気商品は1円スタートもおすすめ
相場を意識するのであれば、平均落札価格よりも安い価格でスタートさせると入札が集まりやすくなります。
ただ、人気がでそうな商品であれば、1円スタートでも相場価格以上の値段で落札されることもあります。1円スタートなら相場価格を調べる必要もないので、手間のかからない方法でもありますね。
相場価格以上で設定するなら、魅力的な商品説明を記入したり掲載写真を工夫したりと、魅力づけを怠らないことも大切です。