家にある不用品を少しでもお金に換えたい!と思う方は多いと思いますが、実際に売る場合、どのような方法で売るのがよいのでしょうか。今回は、ヤフオク内におけるオークション出品とフリマ出品の違いや、それぞれのメリット・デメリットを検証してみました。
そもそも「フリマ出品」と「オークション出品」の違いとは?
ヤフオクは元々はYahoo!オークションという名称でサービスを提供していて、その名のとおりオークション形式の出品しか行われていませんでした。しかし近年にフリマ出品という新たな出品方法がスタートしました。
以前からあったオークション出品とは?
ヤフオクのオークション出品は、出品者が開始価格や即決価格(その価格で入札すれば即落札できる価格)などを設定しオークションを開始させます。一般的にオークションといわれる方式と同じ方法で、入札希望者の中からより高値をつける、もしくは即決価格で入札した人が落札者となります。現在のヤフオクでは日によって変動しますが、フリマ出品に対してヤフオク出品のほうが1.3倍ほど多く、根強い人気があります。
2017年よりはじまったフリマ出品とは?
フリマ出品は、メルカリなどのフリマアプリと同じように、出品者が価格を設定し、その金額に納得した人が入札したところで、即購入となります。フリマアプリに人気が出たこともあってか、ヤフオクでもこの出品方法が採用されました。自動車・バイクカテゴリなどではオークション出品よりもフリマ出品のほうが圧倒的に上回っていたりと、出品する物によってはフリマ出品のほうが使い勝手がいいようです。
「オークション出品」のメリット・デメリット
従来のオークション出品とフリマ出品を比較した場合の、オークション出品のメリット・デメリットについて取り上げます。それぞれを比較し、出品によってどちらを選べばよいのか、上手に使い分けるとよいでしょう。
オークション出品のメリット:高値で落札されることもある
やはりオークション出品最大のメリットといえば、商品が高値で売れる可能性があるということです。季節や商品の状態はもちろんですが、意外なところでは、「自分が知らない間に出品していた商品がテレビで取り上げられたらしく、急に入札が増えたことがあった。結局事前に調べていた平均落札価格の約3倍の高値がついた。(40代女性)」ということも。こうした棚ぼた式の恩恵を受けられるのも、オークション出品ならではです。オークションは写真・終了時刻・開始価格などの工夫で、同じ商品でも落札価格が変わってきますので、オークションならではのワクワクドキドキといった代込みも味わえます。
オークション出品のメリット:終了時刻を自由に設定できる
フリマ出品は出品と同時に自動で7日間で終了するように設定されてしまいます。ですがオークションでは13時間~7日後までの間で1時間単位で終了時刻が設定できるのです。この機能のポイントは、オークション終了時刻をヤフオクに人が集中するタイミングに合わせることができるということ。ヤフオクは一般的に土日の22時前後にアクセスが集中するといわれており、その時間帯に終了時刻を設定したほうがより多くの入札希望者に入札してもらえる傾向にあります。オークション形式ではプレミアム会員・非会員にかかわらずこの設定が利用できます。
オークション出品のメリット:発送方法が複数選べる
ヤフオクではオークション形式しかなかった頃から、複数の発送方法を設定している出品者が多いのも特徴です。少ない人でも、宅急便と定形外という2択は設けているようです。ですがフリマ出品になると発送方法は一つしか設定できないようになっています。落札者の立場になると、補償あり・なし、価格がなるべく安いなど選べる方がよいので、オークション出品の大きなメリットとなっているようです。
オークション出品のデメリット:予想より低価格になる可能性も
オークション出品のメリットとは逆に、デメリットとして落札金額が予想より低くなってしまう可能性があります。同じ商品が大量に出品されている、シーズン商品をシーズン外に出品した、写真が鮮明でないなど、低価格になってしまうにはさまざまな要因が考えられますが、「一定の人気がある商品でも、たまにいつもよりかなり低価格で落札されてしまうことがある。原因はわからないが、それも含めてオークションを楽しんでいる。(30代女性)」というようなこともあります。
「フリマ出品」のメリット・デメリット
それではフリマ出品のメリット・デメリットはなんでしょうか。比較されがちなメルカリなどの他サービスとの違いなども踏まえ、ヤフオクのフリマ出品のメリット・デメリットなどをピックアップします。
フリマ出品のメリット:素早い取引が可能なことも
メルカリなどと同様に、ヤフオクのフリマ出品でも出品者が価格を決め、その価格に納得した方が入札すると取引が成立します。そのため極端な話しを言いますと、開始からわずか1時間程度で商品が落札されることもあります。引っ越し前に家の不用品をお金に換えたい、大掃除のついでにいらないものを売り払いたい、というように急いで取引をしたい場合は、フリマ出品のほうが便利です。
フリマ出品のメリット:他のサービスよりも値下げ交渉が少ない
オークション出品との比較ではありませんが、メルカリやラクマといったアプリでは値下げ交渉が当たり前のようになっています。ですがヤフオクのフリマ出品では、商品ページへの記載が「即決価格」となっていることや、今までのオークション形式に慣れているユーザーが多いため、値下げ交渉をする人は少ないようです。「たまに値下げ交渉をされることもあるが、断ってもそのまま入札してくれる人も多い。手軽さでメルカリをやっていた時期もあったけれど、結局ヤフオクのほうが利益が上がる気がする。(20代男性)」という意見も聞かれました。
フリマ出品のメリット:オークション出品とフリマ出品を一度に見られる
ヤフオクはオークションサイトではアクティブユーザー数ナンバーワンのサイトです。そのサイト上では、フリマ・オークションそれぞれの出品を一度に見ることができます。フリマ出品のページは、「フリマ出品」と記載されているわけでなく、「即決価格」というように表示されていますので、ヤフオク利用者の中でフリマアプリを避けている方にも入札してもらいやすいというメリットがあります。逆に今までフリマアプリしか使っていなかった人でも、ヤフオクを利用することで、より多くのユーザーの目に触れる可能性もあるのです。
フリマ出品のデメリット:有料オプションが利用できない
ヤフオクで人気のあるカテゴリに出品する時や、多くの人が出品している商品を目立たせる時に使う人も多い有料オプション。特に注目のオークションは、オークション形式を利用している方の中でも、使っている方が多いオプションです。その注目のオークションを含めた、太字テキスト・背景色・目立ちアイコン・贈答品アイコンなどオークションを注目させるためのオプションが使えない他、一定金額の入札があるまで落札できない最低落札価格の設定も行えません。ただしこの有料オプションは、オークション出品でもYahoo!プレミアム会員に入会している人しか利用できません。
こういう時はどっちを選ぶ?
では実際に出品する時には、オークション出品とフリマ出品のどちらを選べばよいでしょうか。ヤフオクで出品している方は、オークション出品とフリマ出品を上手に使い分けているようです。
ハンドメイド品など手間がかかっているものは?
ヤフオクでも人気のあるハンドメイド商品ですが、ハンドメイド商品は凝れば凝るほどコストがかかってしまうもの。またヤフオクだけでなく、他のアプリやInstagramなどのSNSで作品を配信している人も多いので、サイトによって価格差が出ないように固定価格であるフリマ出品をしている人も多いようです。自分の作品へ対する想いや手間などを考えると、価格に差が出てしまうものよりも、価格が決まっているほうがよいかもしれません。
シーズン商品を売る時は?
使う季節が決まっているシーズン商品を売る場合、使う季節の直前に出品するなら、価格が上がる可能性のあるオークション出品がおすすめです。(シーズン商品は使う季節に入るか、入らないかあたりで売るのが一番高値がつきます)
逆に季節の終わりや、季節外れになると高値がつく見込みが薄いため、フリマ出品で価格を固定したほうがよいでしょう。
古本や古着など大量に商品を出品する場合
ご家庭によっては読まなくなった大量の本が数百冊あったり、着なくなった洋服が100着近くある場合もあります。そうした場合は出品方法がやや簡単で、管理のしやすいフリマ出品のほうがいいかもしれません。高額で落札されるよりも、大量に売りたい、断捨離などで一度に荷物を整理したい場合にはうってつけの出品方法です。
プレミア商品を出品する場合は?
ブランドなどの限定品や、マニアの中で人気のある商品はプレミア価格がついている場合があります。プレミア商品は、売るタイミングや終了時刻などちょっとした差で価格が変動します。そのため価格が決まっているフリマ出品よりも、タイミングを見計らってオークション出品をしたほうが、高く売れる可能性があります。実は家に眠っていたものが、プレミア商品だった・・・ということもありますので、出品前に一度平均落札価格をチェックし、プレミア商品だと思われる場合は、オークション出品がおすすめです。
まとめ
ヤフオクにはサービス開始当初からあるオークション出品と、最近人気の出てきたフリマ出品の2種類の出品方法があります。どちらもそれぞれにメリット・デメリットがありますが、どちらに決めるというのではなく、出品する商品に合わせた出品方法を選びましょう。