ヤフオクやメルカリで出品をしている方ならご存知かもしれませんが、実はAmazonは個人でも商品を売ることができるのです。ヤフオクやメルカリといった販売サイトでは、規約に違反しなければ自由に売買できますが、Amazonでは事情が少し違います。そのためAmazonで商品を売る「出品代行サービス」が多く存在しているのです。
そもそもAmazonで商品を売るには?
Amazonで商品を売る場合、基本的には誰もが売ることができます。ですが売る商品には一定のルールがあります。どういった商品が販売可能なのか、販売できない商品など、Amazonで商品を売る方法をご紹介します。
Amazonで出品できる商品は?
Amazonマーケットプレイスに出品できる商品は、現在マーケットプレイス上で既に販売されている商品のみになります。ヤフオクやメルカリと違い、自分で商品を登録することができないのが最大のデメリットであり、逆に言えばメリットでもあります。
なぜ既に販売されている商品のみしか販売できないのにメリットなの?と疑問に思われるかもしれませんが、Amazonが既に商品ページを作成してくれているので、出品者は写真を撮る必要も、商品説明を新たに作成する必要もないのです。
出品用アカウントが必要
Amazonマーケットプレイスに出品するには、新たに出品用のアカウントが必要になります。これはAmazonに既に会員登録していても、新たにもう一つ出品専用のアカウントが必要だということ。たくさん出品するにはいいのですが、少量しか出品しない場合は少し面倒に感じるかもしれません。
基本的に出品中におこなう作業はない
一度登録して出品してしまえば、売れるまで特に行う作業はありません。例えばヤフオクの場合は、質問や問合せなどがある場合もありますが、Amazonではそういった面倒な作業がほぼなく、売れるまでは基本的に放置しておけばよいので楽です。(ただし、問い合わせが入る場合もあります)
発送はヤフオクなどと同じ手順でOK
商品が売れれば、納品書を印刷し、納品書と送付先を印刷し、発送するだけ。納品書と送付先住所のラベルはAmazonが勝手に作ってくれるので、面倒な作業もありません。発送メールを送るのも、ヤフオクなどを利用している方なら慣れていると思いますし、一度手順を覚えてしまえば、意外と自分でも利用できるサービスなのです。
Amazonの出品代行サービスはなぜ人気?
ここまで読んでいただくと、「意外と簡単そうだから自分でやってみよう」と思われるかもしれません。ですがヤフオクやメルカリと違い、Amazonでは出品代行サービスで出品する人もとても多いのです。その人気の理由とは?
ヤフオクやメルカリよりも検品に神経を使う
出品代行サービスを利用する人が多い理由の一つとして、「Amazonに出品するには、出品手順が多い」ということが挙げられます。Amazonでは、出品する前に、「検品(商品の状態確認)」が義務付けられています。検品はヤフオクなどを利用する前にも皆さん行っている作業ですが、数十点~100点以上の出品をする場合は、この作業が意外と大変。
FBAを利用しても、検品し商品を送付するまでは自分で行わなければなりませんし、利用者の声を聞くと、「Amazonの顧客のほうが、商品の状態を気にする人が多い」という声も聞かれましたので、出品側も少し気を使うようです。
Amazonが提供するFBA(フルフィルメント)サービスの使い方がわかりづらい
AmazonのFBAは仕入れた商品を検品し、基本的にFBA倉庫に送るだけなのですが、小口出品・大口出品で使い方が若干違うこと、成約料と販売手数料がかかり、あまり利益が生まれにくいなど、Amazonではじめて出品をする方にとっては若干ハードルが高いのも事実です。FBAサービスを使うほうが、代行よりも高くついてしまったという場合もありますので、どちらを利用したほうがより安い手数料で済むのか、検討した上でより使いやすい方を利用してもいいかもしれません。
Amazon出品代行業者はどこまでやってくれるのか?
利用者にとって気になるのは、金額面と「何をどこまでやってくれるのか?」ということではないでしょうか。業者によって違いますが、ほとんどの業者が、検品しFBAへ発送といった一連の作業を全て請け負ってくれ、利用者は売り上げを受け取るだけでよいという仕組みになっています。
Amazon出品代行を利用するメリット
Amazon出品代行を利用するメリットとは一体なんでしょうか。多くの人が感じているメリットを挙げてみました。
商品を管理する手間が省ける
やはり一番のメリットは、「商品を自分で管理しなくてよい」こと。副業としてAmazonを利用する場合、多くの商品を出品することになります。また家にある本などの不用品を一度に出品する場合も、全ての商品を検品するのはかなり手間のかかる作業です。その作業を一手に業者に引き受けてもらえるなら・・・と代行サービスを利用する方もいるようです。
作業にかかる時間がほぼゼロ
代行業者に依頼した場合、自分が行う作業は商品を仕入れて代行業者に発送するだけ。通常なら、値札を剥がす、中古品の商品の状態を確認する、FBAへの発送手続きを行うなど、場合によっては数時間かかってしまうところ、業者を利用した場合は、その時間が必要ありません。
アカウントに信頼感がある
ヤフオクでは評価が高くても、Amazonではじめての出品の場合、ストア評価がない状態ですので、商品が売れづらいことがあるようです。特に、中古の家電、パソコンなど高額商品を販売する場合には、ストア評価を重視するカスタマーが多いのは事実。そのため高額商品を売りたいときには、あえて代行サービスを利用する人もいました。
プロが代行してくれるので、安心できる
利用者の声で意外と多かったのが、「プロに任せたほうが、自分で全て行うよりも安心」という声でした。Amazon出品代行を利用する方の多くは、ヤフオクやメルカリなどにも出品経験があり、いわば出品や副業には慣れている方が多いのです。にもかかわらず、安心感を得るために利用するというのは、Amazonならではかもしれません。
大きく儲けたい人より、手間なく儲けたい人向け
出品代行サービスは、FBAを利用するよりも金銭的負担が大きくなります。そのため、自分が手にする利益もその分減ります。業者によって多少は違いますが、FBAをただ利用するよりも金額的には倍ぐらいの手数料が必要です。代行サービスは、仕事や家事などで自分の時間があまり取れない、あまり手間をかけずに少しでいいから稼ぎたいという方にとってはピッタリのサービス。実際、利用者の多くが一般のサラリーマンや主婦の方だということでした。
場合によっては代行サービスを利用した方が儲かる人も
前項とは真逆の意見となってしまいますが、出品代行を利用することで、作業にかかる時間が減ります。ということは、結果的に仕入れに割く時間が増え、より多くの商品を出品でき、その商品が人気のものであったとすると、さらに利益を生みます。結果的に、代行サービスを利用したほうが儲かっている人も実際にいるようです。
Amazon出品代行を利用するデメリット
それでは逆に、代行を利用するデメリットはあるのでしょうか。多くの方が挙げたデメリットを中心にご紹介します。
FBAを利用するよりも手数料が高い
代行業者のほとんどは、検品した商品をFBAに送っています。つまり代行業者は検品やFBAまでの発送作業をメインに行っているということ。自分でやれば0円のところですが、平均的に代行にお願いすると、1個当たり200円前後の手数料がかかります。手数料は業者や、出品する商品によって変わってきますので、必ずしも200円前後ばかりではありません。(大きなもの、高額なものなどは2000円近くの手数料が必要なことがあります)
そのため、もともと単価の低い商品では、代行に頼むとほぼ利益がでない状態になってしまいます。利用する際には、純利益をよく検討してから依頼するほうが賢明です。
出品に関する知識が得られない
個人的にはこれが一番のデメリットではないかと思います。業者に代行してしまったら、出品に関するスキルはほぼ身につきませんし、業者が管理してくれるので、Amazonの該当商品ページを見たり、類似品のページを見て研究する時間が減ってしまいます。ヤフオクなどと同様に、自分で出品するからこそ、今何が流行しているのか、何が一番売れているのかがわかり、結果それが自分の利益に繋がるのです。
そうした機会が減ってしまう(もちろん、自分の出品した商品をきちんとチェックできる方にとっては、デメリットではないのですが)のは、とても惜しいことではないでしょうか。
商品がマーケットプレイスに並ぶまでに時間が必要
これは自分で検品し、FBA倉庫に発送するよりも、商品を業者に発送し、業者が検品。その後さらにFBA倉庫に送られるという、作業ステップが一つ増えたことによって、どうしても生じてしまうデメリットです。すぐに商品を売りたい!という方にとってはデメリットですが、実際マーケットプレイスに出品しても、売れるまでに日数はかかる場合が多いので、これはあまり気にしなくてもいいのかもしれません。
代行サービス以外にも、こんな方法がある!?
代行サービスの他にも、本格的にAmazonに出品している方の中には、ランサーズやクラウドワークスといったサービスを利用し、出品作業を委託している人も多くいます。そのコストは1出品につき30~50円が相場で決して高くはありません。クラウドソーシングに登録しているのは、副業として片手間にお小遣い稼ぎをしたい人も多く、比較的安くても手伝ってくれる人がいます。
検品は自分で行わないといけませんが、出品作業だけでも代行してもらえれば、かなり手間が省けます。
まとめ
Amazonに出品するのは、慣れてくると誰でも問題なくおこなえます。ですが出品する量が多い、仕事が忙しいなど、作業に時間を割くことができない人は、代行サービスをりようしてもよいかもしれませんね。